ビリーホリデイのレディインサテンです。
旅行先の街で、古着屋さんと、中古レコード屋さんをぶらっとしてたときに
見つけた一枚です。ホントかどうか分かんないんだけど、
ジャケットの宣伝文句は、『ビリーホリデイ自身が大好きだったアルバム!』って
書いているんです(輸入盤なのでそれ以上は読み解けない…)。
私個人は、今まで聞いた(そんなには多くないけど)彼女のアルバムの中で
いっちばん、大好きな一枚です。
たぶん、もっと有名だったり、誰かの評価が高いものもたくさんあるんだろうけど、
私は、これが大好きです。楽器の音もすごく良いんです。
バイオリンの音とか、低い管弦楽器の音とか。彼女の声を
優しく見守って包んでくれてる感じがすご~くしてるんですよね。
アルバムによれば、何だかお互いの良さを全然持ち寄れないまま
バラバラに聞こえて、すごく残念で不幸せな出来事が起こってしまってるように
聞こえて、聴いてる私が少し居心地悪くなっちゃうものもあったりするんです。
でも、この一枚はね、聴いてて、とてもリラックスできちゃう一枚なんです。
何だか、彼女もリラックスしてるし、ほんっとに歌うことを
楽しんでるし、他の演奏者たちもそんな彼女に寄り添って、
音を出してくれてたんじゃないのかなって~。
素敵な奇跡が起きた軌跡の一枚なんじゃないかな?って。おおげさみたいだけど。
特に好きなのは、全部で17曲入ってるんだけど、15曲目の
the end of love affair : the audio story からです。
気持ちよく歌われてるのに、途中歌い直されるのが、そのまま入ってて、
気持ちよく聞いてるから最初はびっくりするんだけど、なんだかね~。いいんです。
歌い直すところがアカペラでね、それから、16曲目に、同じ曲でもいっぺん楽器が入ってきてね、どっちも素敵。
なんてゆうか、人の持つ優しさとか、誰かを、何か(歌うこと)を大切に思う気持ちとか、
共感したり、共鳴することの幸せを、そのまま、歌や音にしてくれてる気がして。
一日の終わりに、ゆっくりして、ほっとして、それから
その一日に(もしくは人生っていう大きな時間の中で)
もしかして色々あったとしても、そのいろいろも、それはそれで良かったんじゃないかな~って。だって、こんなに、素敵な音楽を感じながら過ごせる瞬間があるんだからって。
自分の過去や誰かの過去があるから、この瞬間なんだからって。
私はこのアルバムを聴くとそんな風に感じるし、
ビリーホリデイ自身が、ずいぶん辛いことも多い人生を送った人だから、
彼女自身がそんな風に感じて歌ってくれてたら、いいのにな~。
やっぱり、おおげさかな~…。大好きすぎて、熱くなっちゃった~…。
考え方に感心
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